2011年10月20日木曜日

摩訶不思議な古代都市Pamukkale, Hierapolis (10/3 - 10/4)

オリュデニズから一番近い大きな街、フェティエのオトガル(バス乗り場)からパムッカレ行きのバスに
乗った。トルコのバスネットワークは素晴らしく、それなりの人口がある街ならばほぼどこへでもバスで
行ける。しかもトルコと言えば割とボロいバスがガタガタの道を走るようなイメージを持つ人もいるかも
しれないが、とんでもない。下手すれば日本の長距離バスなんかよりもよっぽど快適。
まずバスがベンツ製(笑)そして各シートに飛行機のようなエンターテイメントシステムが完備され、
おまけにドリンクと軽食のワゴンまでまわってくる、というサービスぶり。それでいて値段は安いので、
トルコ国内を旅するにはとってもスバラシイ交通手段だ。

バスはパムッカレ直行ではなく、近くのデニズリという街でパムッカレ行きのシャトルに乗り換えなければ
いけない。デニズリ市内の交差点のような場所でいきなり降ろされ、待っていた小さなバンに乗り換え、30分
ほどしてパムッカレに到着。まずホテルのような場所に何故か降ろされ、そこでおじさんが一通りパムッカレ
の地理を説明してくれ、「これを効率よく回るのには私達のツアーが一番!」と勧められた。

なるほど、このシャトルサービスを運営しているのは旅行会社で、彼らはバス会社と提携してフェティエ
からパムッカレに来る観光客を丸ごと囲いこんでいるのか、とここで初めて合点。しかし、僕等もパムッカレ
の予定を何も決めていなかったし、彼らに頼めば翌日のバスの予約、ホテルからのピックアップ、全て
ツアーの料金と込みでやってくれるとのことだった。ガイドブックも何も持たずに来たし、遺跡見物はガイド
がいたほうが面白そうだと判断し、まんまと彼らの戦略にはまり、翌日のツアーに参加することを決めた。


着いてとりあえずお昼ご飯、と思っていたら、僕が日本人だと察した旅行会社のおっさんがしきりに
「ラム子のロカンタ」という日本食の食堂を勧めてきた。どうやらこのおっさんの弟の奥さんが日本人の
方で、彼女が日本食屋をやっているらしい。トルコ料理続きで久しぶりの和食もいいか、と思い、相棒も
行きたがっていたのでお昼はここに決定。美味しかった。しかしまさかパムッカレで和食を食べるとは。

店主のラム子さん(本名不明)は10年近く前にトルコ人のだんなさんと結婚して5年前くらいにパムッカレ
に店を開いたそう。お客さんはやはりアジア人観光客が多いそう。

パムッカレは小さな村なので、村中の人全員が知り合いみたいに感じる。


翌日のツアーでヒエラポリスの遺跡群は案内してもらう予定だったので、夕方はとりあえず石灰棚に行って
のんびりすることにした。パムッカレの石灰棚とその裏にある遺跡は、ローマ帝国時代の温泉保養地として
栄えたヒエラポリス、という都市の名残だ。この周辺は昔から温泉が湧き出す場所として有名で、なかでも
温泉水に含まれる炭酸カルシウムが沈澱してできた石灰棚はパムッカレの代名詞。遠くから見ると雪山の
ように見える台地はなんとも不思議な光景。


































「神聖な町」という意味を持つヒエラポリスは紀元前200年頃に建設が始まり、ローマ時代、ビザンチン時代
と温泉保養地として栄えた。しかし度重なる大地震で都市インフラは大きなダメージを受け、その度に
修復が重ねられたが、ついに14世紀を境に廃虚となってしまった。それでも2000年以上経った現在でも
当時の公衆トイレ、オリーブオイル製造所、墓地、公衆浴場、円形劇場などがしっかりと形を保っているのは
「石」という強固な建材だからこそなせることで、ただただ驚くばかり。











エーゲ海の真珠、Oludeniz (9/29 - 10/2)

ロンドン・ヒースロー空港からイスタンブール・アタチュルク空港を経てトルコ南西部ダラマン空港へ。
ダラマン空港から更に車で1時間半の場所にトルコ屈指の小規模リゾートビーチタウン、オリュデニズがある。

当初の計画ではヨルダンの死海や砂漠を旅してからレバノンのベイルートに行く計画だったが、シリア情勢が
緊迫化してきたのを受け、隣接するヨルダン、レバノンへの飛び火を恐れて急遽比較的安定している
トルコへ行き先を変更。イスタンブールは既に旅の一番最初に訪れていたので、今度はその他の見どころを
見たい。中でも、旅の疲れを癒すべく地中海沿いのビーチでしばらくゆっくり過ごしたい!という強い願望を
叶えるべく早速グーグルリサーチを開始し、あまり観光地化されすぎていない小規模なビーチ、という条件で
探し当てたのがオリュデニズだった。

(旅には持っていっていなかったので)後々「地球の歩き方」を見てみたところオリュデニズについては
1ページに満たないくらいしかスペースを割いていなかったが、どうやら欧州、特に英国人にはとても有名な
バカンス先らしい。事実、僕がネットで見つけた情報はほとんどUKベースのサイトだった。

まずホテルParadise Gardenに到着。ビーチからは少し遠いがブティックホテルで、山の上から絶景が見える、
という前評判だったが、その通り!オーナー夫妻はとても親切だし、どこに行くにも無料でシャトルを出してくれる。
15エーカーの斜面の土地に地中海の植物や花が植えられた庭園が広がり、その中に客室の建物、プール、
バー、レストランなどが点在している。朝食会場から見下ろすオリュデニズの湾の風景は心が洗われる。












オリュデニズを有名にしているラグーンは国立公園内にあるので、入場料を払って入る。
小石のビーチにパラソルやイスが置かれ(有料)、ここで一日中寝っ転がって本を読んだり日光浴を楽しめる。
滞在中ほぼ丸々2日間ここのイスで過ごした(笑)シュノーケルも買って、対岸まで泳いだり、岩から飛びこんだりして
遊ぶのも面白い。ビーチリゾートと行ってもいわゆるハワイなどの砂浜などとは違い、岩場などもあって鳥取
の海岸を思い出した。


















オリュデニズが有名なもう一つの理由はパラグライディング。ビーチのすぐ背後に2000m級の山がそびえ立っている
お陰でここはトルコ内屈指のパラグライディングスポットなのだ。前からパラグライディングとスカイダイビングは
是非やりたかったので、もの凄く楽しみにしていた。

結論から言えば、めちゃくちゃ楽しい!

離陸場所である山頂はかなり寒かったが、一端空に出てしまえばそんな寒さも忘れるほどの絶景と何とも言えない
飛行感、浮遊感が堪らない。タンデム飛行なのでもちろん自分は操縦しないが、パイロットが面白い「小技」を
披露してくれる。その中でも一番エキサイティングなのが「スパイラル」。普段は地面に対して平行な状態である
パラシュートをほぼ直角にすることによってパラグライダーはグルグルと回りながらもの凄い勢いで急降下する。
簡単に行えば意図的に「飛んでいる状態」から「落ちている状態」にするのだ。ジェットコースター、フリーフォール、
この辺の絶叫系が大好きな人ならまず楽しめる。そうじゃない人は・・・酔うかも?


エーゲ海と言えばギリシャの島々がまっ先に頭に浮かぶが、トルコ沿岸はまさにそのギリシャの島の目の前。
ほぼ同じ気象条件だが、物価はギリシャより安めだし知名度もギリシャよりは低いのでバカンス先として
密かに(既に有名すぎるので密かではないかもしれないが)人気があるのはとっても肯ける。

心身共にリラックスできた。















良い方に期待を裏切られたLondon (2) (9/26 - 9/28)

各地の写真を中心に。


とても美味しかったSOHO地区の隠れ家的ヒップなレバノン料理屋「Yalla Yalla Beirut」




夕暮れのナショナル・ギャラリー及びトラファルガー広場。見よこの青空!(ロンドンとは思えぬ!)














中学時代の友人あさこんぐと、ポルトガルのリスボンの宿でたまたま会った日本人の建築家じゅんさんと
SOHOの人気本格さぬきうどん屋「こや」で夕食。さぬきうどんとしては高いが、確かにホンモノの味!




迫力ある建物に入っている自然史博物館。時間が余りなくてぱぱっと見ただけだったのが悔しい。
もっとちゃんと見たかったので再訪すべし。Wildlife Photography of the Yearという展示が数週間後に
予定されていて、それを是非見たかった。オンラインギャラリーを見れますが、素晴らしい作品の数々。




相棒の会社のロンドンオフィスの人達とランチ。彼らの会社がロンドンオリンピックの会場プランを担当している。






一時期受験を考えていたLSE(London School of Economics)。街のど真ん中。ここに進学していたら全く
違うライフスタイルだっただろうな。どちらかというと僕はキャンパスがあるほうがいいのかもしれない。
附設のThe Economist誌直営(?)の書店の経済・政治関連書籍の充実ぶりがよかった。




ダビンチコードで一躍有名になったテンプル教会を見に行ったが生憎クローズド。うぇーん。




ロック、パンク発祥の地カムデン。じゅんさん曰く「原宿+アメ村」ということだったがずばりその通り!










夕暮れのハイドパークに射し込む光がなんとも言えない美しさだった。
ロンドンの締め括りとして最高。