2011年9月30日金曜日

大陸欧州一暑い街、Cordoba (9/14-15)

セビーリャから高速列車で1時間ちょっとマドリッド方面に戻るとコルドバがある。
コルドバはトレドと共に西方イスラム文化の中心地として栄え、10世紀には世界最大の都市にもなったそうだ。
街の一番の見どころはなんといってもメスキータ。モスクとして建設され、レコンキスタ(国土回復運動)
完了後にはキリスト教聖堂として使われている。イスタンブールのアヤ・ソフィアがキリスト教教会から
モスクになったので、その逆パターンだ。
メスキータ内の「円柱の森」と呼ばれる無数のアーチが並ぶホールは、圧巻だ。

そしてこの街の暑さは確かに半端じゃなかった。陽射しが強すぎて痛かった。





















イスラムの面影を残す一大観光都市、Sevilla (9/13 - 9/14)

マドリッドから高速列車で南西へ3時間、アンダルシア州州都で、スペイン第4の都市セビリアへ。
ここは他の多くの南スペインの都市と同じく、8世紀頃からイスラム勢力の支配下にあった。
そのため、街の観光の中心であるセビリア大聖堂の鐘楼は元モスクのミナレットであったし、
大聖堂の隣りに建つアルカサル(スペイン王室宮殿)はイスラムの建築様式。
民家の建築様式や色もどことなくモロッコ等と共通するものを感じる。

イスラム圏であるUAE、トルコを離れてからは長らくキリスト教圏を旅してきたが、南スペインまで
来て再びイスラムの面影を見ることができるのは面白い(今はスペインは超カトリックだけど)。

セビリアでもう一つ特筆すべきはその暑さ。マドリッドも暑かったが、ここは更に一段と陽射しが強い。
Wikipediaによれば大陸ヨーロッパでコルドバに次いで暑い都市らしい。僕が滞在中も連日36-38度だった。
これならシエスタをする気持ちも十分に理解できる。



































Toledo(9/10), Segovia(9/12) (番外編)

マドリッドから高速列車を使えば片道1時間ちょっとで行けるトレド、セゴビア、という2つの
都市を見てきた。両都市の説明は弟のブログに譲るとして写真だけアップ。


西ゴート王国の首都として繁栄を極めた古都トレド。
スペインカトリックの総本山である教会がある。街全体が島のように見える情景が美しい。


















スペイン最大級の古代ローマ水道橋が残るセゴビア。












2011年9月20日火曜日

コンパクトな首都の街、Madrid (9/9 - 9/13)

バルセロナから、弟が交換留学で滞在しているマドリッドへ。

バルセロナ-マドリッド間はスペインが誇る高速鉄道、AVEが運行している。最高時速250kmを超える
AVEは日本の新幹線並みに快適だ。ドイツの高速鉄道ICEにそっくりだな、と思ったらやはり製造元は
ICEと同じ、ドイツのSIEMENS社だった。但し、発車時間が正確なのはいいが到着時刻は予定より10分も
早かった。遅れるよりはいいが、早く着いたせいで違う駅に到着したのかと一瞬勘違いした。
正確なのかなんなのかよく分からない辺りがさすがラテンクオリティーだ。
とにもかくにも、無事マドリッド・アトーチャ駅に到着した。

まずは弟が1年間在籍しているマドリッド郊外のマドリッド自治大学(UAM)の寮に行き、荷物を置いて
早速市内観光。ソル広場、サンミゲル市場、マヨール広場、プラド美術館などを見てまわった。
初日ではないが、後日にソフィア王妃美術館でピカソのゲルニカも見た。バルセロナでピカソ美術館に
行っていたお陰で、多少ピカソに関しては背景知識を仕入れておけたのは良かった。

それにしてもマドリッドは暑い。バルセロナも暑かったが、ここの暑さはまた一段階違う。
バルセロナより大分乾燥してるので喉もやたらと渇く。

町は意外と綺麗だった。というのも、それまでのフランスがひどく汚かったから。
フランスの汚さは欧州屈指だと思う。今回の旅で3回イヌのウ○コを踏んだが、いずれもフランスだった・・・
しかもニームでは、高級ブティック街のど真ん中で踏んだ。まさかこんなところに落ちているとは
思っていなかったので足もとを気にせず気を抜いて歩いていた結果だ。最初のうちは踏んだ自分を責めていたが、
そのうちイヌの糞を拾わない飼い主と、何故かそれを許しているカルチャーに無性に腹が立ってきた。。

ハイヒールは17世紀フランスで女性がウ○コを踏んでも服が汚れないようにするために開発された
らしいが、それも至極納得できる。

というかもう一度言う。

おい飼い主、ちゃんと犬の糞拾え!!!











マドリッド滞在中に二度通った名物バール、Museo del Jamon。日本語訳するとその名も「生ハム博物館」(笑)
ここはBocadillo de Jamon(バゲットに生ハムを挟んだサンドイッチ)、ビール、クララ(レモンソーダとビールをミックスした飲み物)
などが全て一品1ユーロという素晴らしい値段設定。見ているだけでヨダレモノのブーちゃん達が天井から
これでもかというくらいの数、吊されている。普通の生ハムが一皿2.5ユーロなのに対し、ブランド豚である
イベリコ豚の生ハムは14.5ユーロという格差。確かにイベリコは普通の物より複雑で豊かな味がしたが、
塩分が多いため少し塩辛すぎる印象だった。少量食べる分には問題ないが、たくさん食べると喉が渇くし身体に悪そう。。





2日目は闘牛を見た。あまりにステレオティピカルなので、まさかスペインで闘牛を見るとは思って
いなかったが、意外に席が安かったので見ることにした。弟も、僕みたいな観光客が来なければなかなか
見に行く機会はなかっただろうから良かったのかもしれない。

2時間強に及ぶパフォーマンス中、なんと牛が6匹も犠牲になる。夏の間毎週末、マドリッドだけで
12頭の牛が殺され、それがスペイン中で行われていると考えるととんでもない数の牛が殺されていることになる。
最近カタルーニアでは動物愛護団体のロビー活動により、法律で闘牛が禁止になったそうだが、それも
納得できるくらい、結構残酷なエンターテイメントだ。

闘牛のパフォーマンスは以下の6つの場面に別れている。

1.闘牛士達の登場
2.牛の登場
3.ピカドールの場(馬に乗ってヤリで牛を刺す)
4.バンデリーリョの場(紙飾りのついた短銛を刺す)
5.ムレータの場(赤い布を振り、軽やかに牛をかわす)
6.真実の瞬間(急所を刺して牛を仕留める)

毎場面で牛は傷付けられ、弱っていくが、それでも赤い布に必死で突進していく姿は見ていて痛々しい。
ただ、最初はなんで6頭も殺さなければならないのか分からなかったが(せめて1頭でいいじゃん)、
見ているうちにおそらく1頭1頭の牛の個性も1人1人のマタドールの腕も、6回くらい見てみないと違いが
分からないからだろう、ということが分かった。牛によって体格も獰猛さも大分異なるし、マタドールの
腕(急所を刺す正確性)も人によってかなり異なる。その違いを楽しむのが闘牛の醍醐味なのだろう。