2011年8月31日水曜日

湖畔の美しい街、Zurich (8/28 - 8/29)

お昼の便でチューリッヒ空港からモントリオールに飛ぶ、というO君と一緒の電車に乗り、ローザンヌから
後戻りする形でチューリッヒへ。
電車の中でもO君とスイスの政治・経済問題などについて色々話した。

スイス、と言えば日本人から見ればとても安全な国というイメージがある。しかし、近年はそうでもないらしい。
特にシェンゲン協定に加盟してからは、他の欧州各国等から北アフリカ系や東欧系の移民が流入し、
各地で問題が起きているという。つい先日もジュネーブでアメリカ人が10数人の北アフリカ系の若者に
殴り殺されそうになった、というニュースが報じられたという。こういう現実に対応するための法律が
整備されていないのも問題をより深刻にしているらしく、罰金の支払能力がない犯罪者達はすぐに釈放され、
すぐにまた同じような犯罪を犯すそうだ。
この数週間、色々なヨーロッパ人と話してきたが、移民問題はやはりEU以降の現代ヨーロッパほとんどの
国に共通する深刻な問題だ。それが極端な形で顕在化したのが数ヵ月前に起こったノルウェーの爆弾テロ事件だろう。
あのような事件が今後も多発するかは分からないが、程度の差はあれ欧州各国でナショナリズムが台頭しているのは確かだ。
今後グローバリゼーションが更に進行すれば、国同士の相互理解が深まるのと同程度に緊張も高まるような気がする。
そんなことを話しているうちにあっと言う間にチューリッヒに到着し、O君と別れた。
近々どこか途上国の工場に派遣される予定だというO君は、「次の再会はシベリア奥地かパキスタン辺りかな」と笑っていた。



チューリッヒでは母親に紹介して貰ったスイス人のAlexandreと会った。ロシア人の奥さんと、1歳半になる
子供も一緒に出迎えてくれ、日曜日で静まりかえったチューリッヒの街を一緒に散策した。日曜日は
ヨーロッパのどの街も店が閉まっていて静かだ。その代わり人々は山や湖など、アウトドアを楽しんで
いる。この日は最高に天気が良く、普段は大体霞んで見える、というアルプスの山々もばっちり見えた。

ローザンヌはレマン湖の畔にある街だったが、チューリッヒもチューリッヒ湖に面した湖畔の街だ。
天候のせいもあるが、ローザンヌがしっとりとした雰囲気の街だったのに対し、チューリッヒはもう少し
活気のある所だった。湖沿いの公園やビーチはビーチバレーや日焼けを楽しむ若者で賑わっていた。

チューリッヒはUBSやクレディ・スイスなどの世界的金融機関を抱えるロンドンに次ぐ欧州第2の
金融センターだ。しかし、アジアや北米の経済センター都市は富と権力の象徴としてほぼ例外なく高層ビル
が林立しているのに対し、チューリッヒはあくまでもヨーロッパらしい低層の落ち着いた石造りの建物が並ぶ。
一見中規模の地方都市、という感じだが世界的には大きな影響力を持っている。
そこに少しギャップを感じる街であった。











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